特許・商標の料金改定(4月1日~)

特許庁に支払う料金が改定されます

減額

特許関連の法改正により、特許庁に支払う特許・商標の料金の一部が改定されます。

改定される料金は少し安くなりますので、4月1日まで残り約2か月とすると、出願・登録のタイミングを少し考える必要があるかもしれません。

 

主な改定される

改定される料金は以下の通りです。表は特許庁のHPから引用しています。

詳しくは特許庁HP(平成27年特許法等改正に伴う料金改定(平成28年4月1日施行)のお知らせ)をご参照ください。

  改正前 改正後
特許出願料金 15,000円 14,000円

 

例えば、3月31日までに特許出願する場合には、15,000円ですが、4月1日に特許出願すると14,000円で手続できます。特許出願の料金は1,000円の減額ですので、微妙なところです。

 

特許では先に出願した発明が優先的に権利化されますので、それを考えると1,000円の差であれば、今発明した特許を出願するのは、

いまでしょ!

とお勧めいたしますが、されど1,000円ですので、そのあたりをどうするかご検討されると良いと思います。

登録関連の改定

登録関係の料金も以下の通り減額されます。

 

特許料(平成16年4月1日以降に審査請求をした出願)(特許法第107条第1項)
  改定前 改定後
第1~3年まで毎年 2,300円+請求項数×200円 2,100円+請求項数× 200円

 
 

特許料(平成16年3月31日以前に審査請求をした出願)(改正法附則第8条)
  改定前 改定後
第1~3年まで毎年 11,400円+請求項数×1,000円 10,300円+請求項数× 900円

 

商標設定登録料、更新登録料
  改定前 改定後

設定登録料(10年分)(商標法第40条第1項)

区分数×37,600円

区分数×28,200円

設定登録料(分割納付)(商標法第41条の2第1項)

区分数×21,900円

区分数×16,400円

 

特許については、年額数百円、まとめて支払って数千円の差が出てきます。また、商標については、約9,000円の差が出てきます。

設定登録に関しては、焦る必要はありませんので、コスト削減等と兼ね合わせてご検討されると良いかもしれません。

適用の基準

特許庁ホームページに記載されている適用の基準は以下の通りです。

 

改正法等の施行日(平成28年4月1日)より前に納付される特許料等は改正前の料金を適用します。
改正法等の施行日(平成28年4月1日)以降に納付される特許料等は改正後の料金を適用します。 

つまり、支払うタイミングが4月1日より前か後で料金を変えますよということになっています。

具体的には、特許料や商標の設定登録料は、発送日から30日以内に納付する必要がありますが、

3月10日に商標の登録査定が来たとすると、期限は4月10日となり、

 

3月中に支払う場合は改正前の料金(区分数×37,600円)
4月中に支払う場合は改正後の料金(区分数×28,200円)

 

となります。

まさに今来た登録査定はどうする?

2016年2月9日、はれて特許庁から登録査定が届きました…が、登録料の支払い期限は30日。計算すると

 

3月10日が期限!

 

となります。

そうすると、今日明日に登録査定来てしまった場合は新料金は適用できないということになります。

 

しかし、特許庁もしっかり考えています。

期間延長請求という手続きをすることで、登録料納付期限を+30日することができます。そうすると、期限は、

 

4月9日が期限

 

となります。

そして、4月1日以降に納付手続きをすれば、減額された改定料金を適用することができます。

 

ただ、期間延長請求の手続きで2,100円の特許印紙代がかかります。結局実際には商標で約9,000円の減額までにはなりませんので、その点含めて延長するかどうかご検討いただくと良いと思います。

 

特許料納付期限の延長請求はこちら
商標設定登録料納付期限の延長請求はこちら