画像意匠公報検索ツール

今年の施政方針

1月22日、第190回国会において、安倍内閣総理大臣が施政方針を演説しました。
その中で、中小企業・小規模事業者の方針について以下のように述べています。

 

中小・小規模事業者、中堅企業の海外展開
TPPの下では、技術移転を強制するような不当な要求が行われることは、一切なくなります。知的財産も保護されます。高い技術力を持つ、全国津々浦々の中小・小規模事業者、中堅企業にとって、TPPは大きなチャンスです。
中小・小規模事業者、中堅企業もまた、グローバルな経営が求められる時代です。
中小企業版の「競争力強化法」を制定します。海外も視野に入れた営業活動、高度な経営管理、そのための人材育成を支援します。生産性を高める設備投資については、固定資産税を三年間半減する、大胆な減税を行います。世界にネットワークを持つJETROを中心に、企画段階から販路開拓、商談までを一貫して支援する体制を構築してまいります。

―第百九十回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説より抜粋

 

中小企業のグローバル化をイメージされているようですね。グローバル化のためにも”中小企業版の「競争力強化法」を制定”するようですが、どのような方向になるでしょうか。今後に期待したいところです。

 

ちなみに、競争力強化法によって、特許出願等の費用が減免になる制度があります。
特許を考えたけど、費用が掛かるし…とお考えの際には、ぜひ一度、減免措置制度をご検討されてはいかがでしょうか?

画像意匠公報検索ツール

安倍首相の演説と打って変わって、今回は意匠に関するお話です。
昨年10月1日から、J-Plat-Patを管理している特許庁外郭団体 工業所有権情報・研修館が、画像意匠公報検索ツールを公開しました。これもこれで新しい試みですね。

 

その名も、
graphicです。

 

特許の先行技術調査、商標調査等についてブログでも書かせていただきましたが、意匠調査もまた一つテクニックが必要な分野です。
しかも、意匠調査は、基本的に2000件から3000件くらいの文献をすべてチェックするという、比較的時間のかかる作業となります。

 

「デザイン」というのは言葉に表しにくい分野ですからね。検索システムもなかなか一筋縄には行きませんね。

そんな状況でしたので、画像で意匠調査ができる(?)GraphicImageParkは期待大です!

実際使ってみました。。。

新しいシステムですから、まずは使ってみましょう。
テストとしてこんなデザインを作ってみました。

test2

 

よくあるかもしれませんが(汗)、コップのデザインです。
こういうおしゃれなコップはいかがでしょうか?

 

さて、検索する場合、”画像を入力”の場所に画像ファイルをドラッグ&ドロップします。
モード選択等いろいろ設定があるようですが、ひとまずデフォルトのままで”結果を表示”!

 

検索



 

結果

 

検索結果を見てみると、ひとまずこのデザインに似ているようなものは100件中には上がってきませんでした。(汗)ただ、19731件もヒットしてるので、その中にはあるかもしれませんね。

 

検索の比較処理としては、「エッジパターン特徴量」「色特徴量」「アスペクト比特徴量」を主な指標として、似ている似ていないを判断しているようです。

https://www.graphic-image.inpit.go.jp/public/doc/help_sort.html

 

その辺りの精度がもっと高くなると、さらに効率の高いシステムができるかもしれませんね。

 

とはいえ、「意匠」とは意匠法で以下のように定義されています。

第2条
この法律で「意匠」とは、物品(物品の部分を含む。第八条を除き、以下同じ。)の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であつて、視覚を通じて美感を起こさせるものをいう。

 

つまり、最終的には人の視覚を通してしっかりとチェックしていくことは必須ということですね。
これからも数千件、自分の視覚を通してチェックしていきたいと思います。